毒のありそうな幼虫発見!
蛾の幼虫は遭遇しても種類の特定ができないものも多いのですが、今回はずいぶんと特徴的な幼虫に遭遇しました。
かなり大型の緑色をした幼虫で、背中に黒い点。そして点の中には青白い模様とユニークな色合いです。
思わず写真を撮るほどの綺麗さだったので紹介してみようと思います。
背中に走る黒点と側面に走るオレンジ色の線が明るい緑色に映えてとても綺麗ですね。
このキリガの仲間や、キリガが所属するヤガの仲間は蛾の中でも変わった形をしたものが多く、このアヤモクメキリガと言う種類の成虫は見た記憶がありません。
しかし、この幼虫は大人の人差し指位の大きさがあったので、比較的大きめの蛾になるのでしょうね。
アヤモクメキリガの体には彼らが持つ奇妙な模様があります。
この写真からは彼らの持つ戦略を体験できます。
なんだか多数の目に見られているような圧迫感を感じませんか?
幼虫に限らず、虫の中には目玉模様を持つことで敵を威嚇しているものがいます。同じ蛾の仲間のヤママユガの眼状紋(がんじょうもん)はとても有名ですね。
赤色の丸い点が眼状紋です。
虫たちはハチや鳥などの天敵がとても多いので、それぞれが面白い形で進化しています。
その中でもアヤモクメキリガのように模様に特徴があるものは分かりやすく面白いですよね。
どうでしょうか?改めてみてみると無数の目玉がこちらを眺めている風に感じられるかと思います。
しかし、これで威嚇されても効果があるようには感じませんよね?
ここでイモムシの天敵である鳥の天敵も考えてみましょう。 鳥の敵と言えばなんでしょうか?考えてからスクロールしてみてくださいね。
鳥を丸のみしてしまうヘビが鳥の天敵の1種と言えます。
うねうねした体に目玉模様がある大きな幼虫となると、なんだかヘビっぽく見えませんか?
目玉模様のある幼虫は鳥に対して天敵であるヘビの真似をすることで、逆に襲ってやるぞ!とアピールしているわけです。
自然の中でこうした奇妙な模様が何種類もの昆虫に見られるのはとても面白いですよね。
ぜひ皆様も目玉模様のようなものを見つけたらこの記事を思い出してじっくりと見てみてください。
aikawa-park.hatenablog.com
眼状紋が目立つ蛾たちの記事はこちら。
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