秋と言えば紅葉と落葉
多くの植物が冬場になると葉を落とします。
秋の園内にはたくさんの落ち葉があり、歩いているとザクザクザクと言う音が楽しめるので散歩をしているだけでもなんだか楽しい時間が過ごせます。
茶色一色に見える落葉の世界を少し除いてみましょう。
落葉のたまっている場所を発見しました。どうやら誰かがまとめてくれたみたいですね。
さてさてこの中で一番多く含まれている落葉はどれでしょうか?
落葉は木が落とすものですから、探した場所の付近に生えている木の種類の密度の違いがとても影響してきます。
このエリアではカブトムシの木ことクヌギが多いので、含まれる落葉もクヌギが多くなりますね。
この葉たちが山の中などで分解されると、カブトムシの大好きな腐葉土が出来上がります。 秋の落葉は葉の持っているたくさんの栄養を土に返すためにとても重要なのです。
少し場所を変えてみましょう。
こちらはどうでしょうか?
先ほどのコナラエリアと比べると鮮やかな色がまだ残っていますね。
緑に茶色に黄色もかなり目立ちます。
一番目立つのは黄色でしょうか?
こちらはエノキと言う植物で、年間を通して色々な鳥や昆虫が葉や実を利用する重要な植物です。
葉の縁に付くギザギザが葉の半分程度だけというユニークな特徴を持つため、分かりやすい植物です。
エノキの葉の落とし方は先ほどのクヌギなどのドングリたちとは違います。
面白いことに葉だけではなく枝ごとぽとりと落とすのがエノキなのです。
コナラなどは見たら分かるのですが、葉だけをパラパラと落とします。
とはいえエノキの葉も乾燥して茶色くなるころには枝から零れ落ちてバラバラになってしまうんですけどね。
この時期のエノキの周辺は黄色くなっていて綺麗なのでとてもおススメですよ。
そしてこうしてたくさん落ちた葉を毛布のように寝床にして、ゴマダラチョウやオオムラサキの幼虫たちは冬を越します。
この葉はとても重要なのです。
巨大な2種類の葉
広場の中では非常に大きな葉を持つ植物を2種類見ることができます。
まずはホオノキでしょう。
1枚の葉の大きさが40cm近くになるホオノキの葉ですが、落葉となってもその大きさは残されています。
度々紹介している植物ですが実物を見てみると本当に大きく、落ち葉の積もるこの季節には遠目でも分かるほど特徴的な灰色の絨毯が出来上がっています。
もう1種の大きい植物はトチノキです。
トチ餅などの食べられる植物としても有名ですね。
全ての葉が美味しそうなお菓子のようにくるっと回っています。 踏みつけた時のサクッと言う音がたまらない落葉ですね。トチノキは葉が落ちた後もユニークで、ぬめりのある独特の冬芽をつけます。
これで冬の寒い風をしのいでいると思われますね。結構べたつきます。
葉が落ち切るといよいよ冬という感じです。秋ならではの落葉たちに注目して自然観察をしてみてはいかがでしょうか?
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今月はかわいいかわいいヒメヤママユです。パークセンターでもらえますよ。