動物も多いあいかわ公園
自然豊かなあいかわ公園ではたまに動物に遭遇することがあります。 その中でも秋になるとよく姿を見るのがアナグマという動物です。
多くの方がタヌキと勘違いしていますが、こちらがアナグマです。ハクビシンほど尾は長くなく、狸ほど太くないといったところでしょうか。鼻がグイっと突き出ているのが分かりやすい特徴かと思います。
突き出た鼻を利用して普段はミミズなどの生き物を食べるのですが、この時期は別のものを求めてよく園内に現れるのです。
アナグマが求めるものはフルーツ!
野生に生きる生物たちにとってこの季節は恵みの季節です。多くの果物たちが実る季節なんですね。
特に赤い実のヤマボウシはあらゆる生き物に大人気で、落ちた地面には果汁を求めてチョウやハチなどもやってきます。
アナグマも果物が大好きで、秋になるとヤマボウシがあるエリアに現れます。昼間でも平気で出てくることがあるのです。
写真では茂みですが、このエリアもヤマボウシがある場所です。隠れられる茂みがあり、近くにヤマボウシがあればがさがさという音が聞こえてくるかもしれません。その時がゆっくり観察するチャンスです。音を立てずに気配を消しましょう!
これは体感の話ですが、アナグマは鼻が利くからか目はあまりよくないようです。写真のように周りは気にせず近づいてくることが多いです。
風下に立つことがポイントで人に気づいていないのか、それとも図太いのかあまり気にせずに近づいてきます。
辛抱強く観察していると、目先30cm位のところまで来てくれました。この距離でも動かなければ警戒するそぶりを見せませんでした。
この時期のアナグマは厳しい冬に向けて栄養を蓄える時期です。 きっと彼らも脂肪を蓄えるのに必死なのでしょう。
と ここまで見ていると穏やかな生き物に見えるかもしれません。ところがアナグマはイタチの仲間で鋭い歯を持ちます。 あくまで自然下にいる動物ですから、最後の写真のように近距離までお互い近づきすぎるのはお勧めしません。
運良く出会えた時には遠目から食事風景を観察してあげてくださいね。
アナグマには秋以外は出会えないの?
秋は特に出会いやすい時期なのですが、全く出会えないということはありません。しかし地上で出会えることは稀です。ではどんなところを探すかというと...?
意外な穴場が排水溝です。アナグマをはじめこの仲間たちは土の中にトンネル状の巣を作ります。閉鎖空間が落ち着くんですね。 排水溝から動物園のにおいがしてきたならば付近のどこかに潜んでいるはずです。よく見てみましょう。
見つけた時にはなるべく足音を消して、近づいてみると違和感を覚えたアナグマがアクションをしてきます。
「なんだこの匂いは~?」とこんな面白い場面に出会えることもありますので、動物を探してみたい方は排水溝に目を向けてみるのはお勧めです。
もちろん手を近づけたりするのは禁止ですよ。噛まれたりしたら大けがをしてしまいますからね。