あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

身近にある植物 カラスノエンドウ

カラスノエンドウと言うマメを知っているでしょうか?
畑や農業などの作業をしたり、近くの日当たりのいい公園などに行けば恐らく見つかる身近な植物です。
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写真はカラスノエンドウ(別名ヤハズエンドウ)の葉です。葉のさきっぱが凹んでいるように見え、これが矢の後ろ側の形にそっくりなのです。(ヤハズエンドウの由来)

あいかわ公園ではパークセンター付近を中心に冒険の森入口などでも見つかります。基本的に日当たりが良ければ見つかります。

エンドウという名前を聞いて皆様は何を思い浮かべますか? エンドウ豆が浮かんだ方も結構多いのではないでしょうか。

実はこのカラスノエンドウは豆の仲間なのです。豆と言えば枝豆ソラマメ大豆と、独特な香りが楽しめますよね。野生の豆でもそれは同じです。
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写真ではまだ熟しきる前ですが、5月辺りにこの豆を見てみるとおいしそうに膨らんだ豆を取ることができます。
この豆を取ってかき揚げにするとおいしく食べられます。見た目よりしっかりとしたマメができるんですよ。

マメになる前はどんな姿かというと
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こんな姿です。 どこかでこのような花を見た方は多いのではないでしょうか。マメ科の花はこのような旗のような形をした花をつけます。これはまるでロボットのように変形合体していて面白い形の花なのです。中央の濃い紫色をした部分と旗のような薄紫色の部分が、がっちりとはめ込んであります。この中に大事な花粉があるのです。

この形のいい所は雨が降っても水が入らず、花粉が無事に済みます。そしてある程度の重さのある虫が濃い紫色の所に乗ると、この部分が垂れ下がり、虫のお腹に花粉をつけることができるんですね。

余談ですが、マメ科の葉を乾燥させてお茶にすると豆の香りのするお茶を楽しむことができます。身近なカラスノエンドウも色々と利用できそうですね!探してみてください。

カラスノエンドウはカラスと名がつけられていますが、実は植物の大きさを鳥の大きさに当てはめて表現しているのです。大きい豆だから大きめの鳥であるカラスの名がついているわけです。
カラスより小さい有名な鳥と言えば...?
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スズメですね。 カラスノエンドウよりも一回り小さいのでスズメノエンドウと呼ばれます。ほかの生き物に当てはめてみると大きさのイメージが湧きやすくなってきませんか? 
是非マメ科の身近な植物たちを探してみてください。

カラスノエンドウに興味の湧いた方はこちらの記事でアリを利用するカラスノエンドウの技を紹介しています。彼らがあえてアリを寄せ付ける意味とは何でしょう
aikawa-park.hatenablog.com


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