あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。隔日朝8時に更新中

怪しい植物 不気味なミミガタテンナンショウとは?

あいかわ公園を春に散策していると、目に入る変な植物があります。花のような、オブジェのような不思議なそれの正体はいったい何なのでしょうか。
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いかにも触るとまずそうな色合いと、一見してみると花のように見えなくもない不思議な形をしていますね。実はこの植物は、スーパーにも並んでいる食材の仲間の1つなのです。この花の形で分かるでしょうか?ヒントはおでんに入っているぷるぷるのやつです。




実はこの植物こんにゃくの仲間なのです。具体的にはこんにゃく含めサトイモの仲間に含まれます。自然を歩いていてこのような変な形の花を見つけたらこんにゃくのお友達だったのかと考えてみてください。
しかし、決して食べてはいけません。この植物はシュウ酸カルシウムという針状の結晶を含んでいるため、仮に口に入れてしまうと結晶が体内で針のように刺さり大変なことになると言われています。(私も食べたことはないです)そんなものをなんとかしてたべようとこんにゃくを作り出したわけですから、人間の食への探求心は恐ろしいものがありますね。
この植物は種類が多様で判別が難しいのですが、おそらくミミガタテンナンショウの仲間ではないかと思います。形がよく見ると横から見た耳のように見えてきませんか?

ところでこの不思議な花の 花の部分はいったいどこなのでしょうか? 一休さんのようにとんちを出しているわけではありません。
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普通に考えれば紫色の部分が花びらでしょう。しかしこのサトイモ科の植物は、特殊な花の構造を持つのです!
実は写真の中には本当の花は映っていません。紫色の部分は花を守る部分(仏炎苞という特殊な形)で、守りを固める部分なのです。では、写真のでっぱりが本当の花か!とみてみるとこれも違います。付属体と呼ばれ、これの根元に本当の花が付いています。外からは中身を見ることはできません。
外側から見えないばかりかこの紫色(仏炎苞)の部分にはしっかりと雨よけのフードまでついています。いたれりつくせりで素晴らしい花の形ですね。
虫をおびき寄せてその虫たちに花粉をつけるのですが、この筒形の中には返しまでついていて一度入るとなかなか出られないようにもなっているのです。

そんな不思議がたくさんのサトイモ科植物の花は、本当に面白い形をしています。今はまだ散策路脇には生えていませんが、もう少し季節が進むと冒険の森入口~森のわたり橋にかけて間近で見られる場所があるのでしっかりと見たい方は4月に入ってからの散策がおススメです。