あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

山菜の季節 その1 ワラビ

春のあいかわ公園では、実に多くの食べられる植物を見ることができます。
神奈川県では多くは3月下旬~4月中旬が食べごろになります。食べられる植物を知っている人とともに山菜取りに挑戦してみるのも楽しいと思いますよ。
当然ながら知っている人と一緒に採っても毒を持つ植物との見分け方のポイントは調べておきましょう。また、敷地内にむやみに入ったり、欲を出して必要以上の量を取ることも避けなければなりません。場所にあるすべての物を採るのはやめましょう。

あいかわ公園では現在わらびが出ています。
f:id:aikawa_park:20200318090311j:plain芽生えたてのこの握りこぶしのような形を覚えておけばまず間違えることはありません。
食べる部分は細長い茎の部分なのでなるべく大きいものを採るといいですね。 そんなワラビですが探すコツがあります。まず一つは開けた日当たりのよい場所であることです。経験上ですが、直射日光が当たる場所が好きなようです。2つ目は斜面であることです。もちろん斜面でないところでも見つかるのですが個人的な経験としては斜面のほうがたくさん見つかります。
ワラビの面白い所は1つ見つけると辺りにたくさんのワラビを発見できることです。
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ここでも周りにはたくさんのワラビが生えていました!しかし、食べるには小さいサイズです。植物のことも考えてあげましょう。
ワラビと言えばわらび餅というお菓子を聞いたことはない方はいないでしょう。この握りこぶしの根っこが持つでんぷんを集めたものがワラビ粉です。
集めるのがとても大変な高級食材なのです。市販のわらび餅のほとんどはイモやタピオカなどのでんぷんにほんの少しのワラビ粉を練りこんだものなんです。わらび餅の色をご存じでしょうか?透明と考えたあなたは本物のわらび餅を口にしたことがないことになります。本物は茶色なんです。初めて食べるとあまりの違いに感動すると思います。
ワラビですが、そのままは食べられません。灰汁が強烈なのでしっかりあく抜きしましょう。おすすめは定番の重曹ですが小麦粉を使ってあく抜きをすることもできます。私は小麦粉と水でに出した後に水につける方法を取りましたが過去一度目はあく抜き時間が甘く失敗しました。頑張って食べられるような味ではなく、飲み込むのがつらいえぐみが残ります。せっかくとったならしっかりあく抜きしておいしく食べましょう。
ちなみにですが、写真くらいの大きさですと固くて食べられません。気をつけましょう。

続いて旬の植物情報です。
冒険の森横の沢沿いではただいま春を代表する花の1つであるアブラチャンが咲いています。
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ニックネームのようで可愛いですが本当にアブラチャンという名前なんですよ(笑)
木自体に油分が多く含まれていることから名付けられていますが、春先に写真のような黄色い花をつけるため綺麗で人気があります。
写真単体ですと地味な印象を受けるかもしれませんが、実際には数多くついているので木全体が黄色の衣をまとったような雰囲気を出しています。
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今の季節ならではのアブラチャンもぜひ見に来てみてください。