細長いオナガグモ
自然がたくさんある森の小径と言う道を歩いているとクモの巣を見つけました。既にクモはいないようですがかかった糸は長く、1m近く平行な糸が走っていました。
その巣を眺めていると、並行した糸から下に垂れるおかしな糸を見つけたのです。
これはクモを狙うクモ、オナガグモに違いありません!
目を凝らしてみるといました!
小さい上に光の関係でボケボケですね。 枝っぽく見えましたか?
葉に擬態するクモ!?
このオナガグモはかなり奇妙なクモで、クモでありながらかなり細い姿なのです。
この姿を利用して細長い針葉樹などの葉に擬態しているとされています。
これはちょっと大きなモミですが、小柄のモミがクモの巣に張り付いていると一瞬「おや?」と思ってしまいます。
オナガグモは目立った大きな巣を張らずに小さな数本の糸を張り獲物を待ち伏せるため、見つけるのが難しいです。
ちょっと見にくいので移動させてみましょう。
どうでしょう?歩いているときにはサソリのように尾を立てています。普段は大きな腹部から出た糸でぶら下がっており、他のクモの巣や物体にくっつきます。
そして自身の糸を渡ってきた他のクモを襲って食べるというユニークなクモです。
横から見るとサソリみたいですよね。少なくともこれを見てクモだとは思わないでしょう。
似た昆虫ナナフシモドキの赤ちゃん
あとは私の知る限りではナナフシの赤ちゃんもオナガグモの姿に似ていると思います。
こちらがナナフシモドキの赤ちゃんです。
似ていませんか?これらの赤ちゃんも葉の上や手すりなどの人工物の上にいるため、ぱっと見では分からないかもしれませんね。
とはいえオナガグモもわずかながら巣を張るクモです。
少し待っているとこのように空中でかなりダイナミックなポーズを取り、獲物を待ち始めます。宙づりにされた人間のような姿をしていますがこの姿もなんだかおもしろいですね。
大きさを紹介していませんでしたね。
今回発見したオナガグモは1cm前後程の個体です。過去の発見例でもこれぐらいの大きさであったので、標準サイズが1cm程なのでしょう。 このサイズに擬態が加わるわけですから、見つける時はたまたまになってしまうのも納得がいきますね。
クモらしくない姿で抵抗感も少ないオナガグモは自然の多い場所のクモの巣を見ていると見つかることがあるクモです。
世間的にはクモの巣は見たくない人が多いかもしれませんが、こういうユニークな生き物もいるので興味を持って探してみてください。
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aikawa-park.hatenablog.com