あいかわ公園にはクヌギとコナラが生えているため、カミキリムシの仲間が度々見つかります。
今回はパークセンターの壁で夜の間に明かりにやってきたと思われるミヤマカミキリを発見しました。
樹液採取をしたことがある方は何度か目にしたことがあるかもしれませんね。そう、彼らは樹液に集まる昆虫でもあるのです。
私の指と比較しても分かるように、このミヤマカミキリはカミキリの仲間の中でも最大クラスの種類です。
体が大きい分パワーも強く、手で写真のように掴んでいても抜けられてしまいそうなことが何度もありました。大型のカミキリの口は恐ろしいほど強力なのでハラハラしてしまいます。
カミキリムシの記事では恒例となりつつある口お披露目のコーナーです。
ミヤマカミキリは口が前を向いているタイプなので、体を即座に反転させて噛みついてきます。
見た目のわりに動きがかなり素早く、なかなかに強そうな気配を感じました!
この鋭い口でクリやイチジクなどの木をかじります。これなら容易にかじれてしまいそうです。
ミヤマカミキリはその大きさからでも種類を特定できますが、ポイントとして挙げるならば胸の部分にあるしわ、全身に生える金色の毛が挙げられます。
腹側に生えているだけでなく表側や足にもうっすらと毛が生えています。
なでてみるとじゅうたんに触れた時のような質感があるので分かりやすくていいですね。そのためミヤマカミキリは太陽の光などを受けるとつやつやと輝いているように見えます。
ミヤマカミキリの足はカミキリの仲間らしく吸盤のように貼り付けるのですが、とりわけ強力なようです。
このように持ち上げようとすると、下のテーブルをがっちりと掴んで絶対に離さないという勢いを感じます。
引っ張られるのに耐える力とキィキィ鳴らす威嚇音でなかなかのプレッシャーを与えてきますね。
指にペタリと張り付く足は、クワガタたちの足のフックのようなものにも感じられますし、じゅうたんにこぼしたジュースに触れた時のようなべたっとした感触でもあります。
写真で胸の部分のしわの雰囲気もつかんでおいてくださいね!
そんなミヤマカミキリなのですが、自然界ではウマノオバチと言う奇妙な蜂に寄生されることがあります。
木の中に潜むミヤマカミキリに産卵するため、15cm~20cmもの長い産卵管を持つ変わった虫なのです。
神奈川では貴重な蜂ですが、園内では見られることがあることからこの地域では寄生関係が成り立っていると推測されます。 生き物同士のつながりも面白いので注目してみてくださいね。
16cmの針を持つウマノオバチの記事はこちら↓
aikawa-park.hatenablog.com
途中で話に上がった顎の向きですが、顎が下を向くタイプのシロスジカミキリはこちら↓
aikawa-park.hatenablog.com
あいかわ公園の自然に興味の湧いた方は↓のカテゴリーから昆虫の黒三角をクリックすることで昆虫の記事を読むことができます。
また、リンクからは園内で見られる280種ほどの花をまとめた山野草図鑑を見ることができます。